久々の今日の話には、たまたま読んだ「9/11 Polls Find Lingering Fears in New York City(調査でわかったNew Yorkの消えない不安、といったところか)」(NYTimes)を選びたい。
9.11のテロから5年が経とうとしています。この記事は、5回目の9.11を迎えるにあたり、NYTimesとCBS Newsが行った世論調査の結果を要約したものです。このページに結果がグラフで簡単にまとめてあるので、こちらだけでも見ていただければ、おおまかな様子がわかります。
結論を一言で言えば、ニューヨーク市民にとっては、9.11のテロは今でも続いている、ということです。どの項目でもそれぞれ興味深い結果がでているのですが、ニューヨーク市民とアメリカ全体で結果が一番異なる質問項目は、「Are you personally very concerned about a terrorist attack in the area where you live?(あなたは、あなたが住んでいる地域に対するテロについて、個人的に不安をお持ちですか?)」というものです。アメリカ全体では、22%がYes、78%がNoと答えているのに対し、ニューヨーク市民の場合は69%がYes、30%がNoです。この差は大きいですね。アメリカ全体で見ると、9.11直後の調査では大きな不安を抱いていた人が39%を占めていましたが、現在は22%まで下がっています。
非常に大ざっぱに言えば、アメリカ全体で見れば9.11の傷は徐々に癒えてきている。ところが、ニューヨーク市民については、そうではない、と言えるのでしょう。
アメリカ政府のやっていることや、それに対して日本が取っている態度にしても個人的に思うところはあるのですが、責任を持った発言をできるほど多くの資料にあたっているわけではないので、ここでは差し控えます。でも、この数字を見ていると、アメリカの住人が個人としてどんな気持ちでいるのか、ということは少し伝わってくるような気がします。やっぱり、不安なんですね。日本だって本当はいろいろなリスクにさらされているんでしょうが、日本の住人にはこういう不安はほとんどありません。ギャップを感じます。
記事中には他にも多くの数字が挙がっているので、興味のある方は読んでみて頂きたいのですが、もう一つだけ面白いなと思った数字を挙げるとすれば、「How often do you think about Sept. 11?(どのくらい頻繁に9月11日のテロのことを思い浮かべますか)」という質問でしょうか。アメリカ全国で見ても、「毎日」が17%、「毎週」が27%。これだけで44%ほどになります。5年前に起こったことを、毎日あるいは毎週思い浮かべるというのはすごいことです。この事件での死者は約2600人ですから、ここしばらくの日本の事件・災害で同規模のものを探すとすれば、阪神・淡路大震災くらいのものでしょうか(死者6434名)。人口比で言えば、阪神・淡路大震災の被害は9.11の約5倍だったと言ってもいいかもしれません。しかし、僕の記憶からの推測ですが、この震災の5年後に、日本の住人で毎週この地震のことを思い浮かべていたという人は、割合からすればかなり少なかったのではないかと思います。この数字だけを見ても、9.11がアメリカの住人にとってどれだけ大きな事件なのかがわかります。
あるいは、どれだけ大きな事件なのかは、少なくとも僕にはわからない、ということがわかります。他の人のことはなかなかわからないものです。
9月 7, 2006 at 06:39 午後 | Permalink
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